ホームページからの予約数を増やすためには、ユーザーがスムーズに予約できるようユーザビリティを意識することや、競合に負けないプロモーション戦略が重要です。
特に競争が激しいエリアやサービスでは、わずかな違いが大きな差を生むことがあります。
今回は、予約数を増やすために効果的な3つの施策とその実践ポイントをお伝えします。

①有料の予約システムの導入

≪無料予約システムの課題と有料予約システムの優位性≫
多くの宿泊施設が無料の予約システムを利用していますが、使い勝手が必ずしも優れているわけではありません。
無料の予約システムは、予約完了までの操作が多かったり、レスポンスタイムが遅かったりするため、ユーザーの離脱につながることがあります。
また有料の予約システムは定期的に新機能などバージョンアップされますが、無料の予約システムはここ何年も変わっておりません。
このような課題を解決し、予約率を上げるには、使いやすい有料の予約システムの導入が効果的です。

たとえば、「予約番」などの有料の予約システムは、予約ステップ数を圧縮してページ離脱の減少を図り、ユーザーのストレスを減らすことができます。
また、デザインのパターンが豊富で、見た目や操作性が企業やブランドに合わせてカスタマイズでき、ユーザーに「特別感」「信頼感」を提供できるのもポイントです。
「スマホで調べてスマホで予約」などあらゆる利用シーンに対応でき、利便性を高めることで、予約離脱率を減少させられます。

≪データ管理と分析でさらに予約数UP≫
さらに、有料予約システムでは、予約データの収集・管理がしやすく、予約傾向の分析も可能となっています。
これにより、繁忙期と閑散期の予約状況や顧客の属性に合わせた、キャンペーンやイベント企画がしやすくなります。
また、これまでのデータをもとに、予約が減る時期に事前に対策を取るなど、効果的なマーケティングも展開できます。

≪実践ポイント≫
●予約フローを簡潔に:予約完了までのステップ数を可能な限り少なくして、途中離脱を防ぎサポートの充実度を高める。
●ブランドイメージに合うデザイン:システムのデザインをブランドに合ったものに調整することで、信頼感・特別感を演出。
●予約データの分析と活用:繁忙期と閑散期のデータを分析し、最適なタイミングでの施策を立てる。

②競合がひしめくエリアではリスティング広告で差別化を図る

≪OTAサイトでの集客の課題≫
楽天トラベルやじゃらんnet、Yahooトラベルなどのオンライン旅行代理店(OTA)は、公式サイトやSNSだけでは獲得できないユーザーにアプローチできるだけではなく、海外ユーザーへの集客も期待できるため、集客には有効ですが、特に競合の多いエリアでは価格競争が激化し、クーポンやポイントでの差別化が難しくなっています。
こうした競争の激しい環境では、価格を下げすぎることで利益率が減少するリスクもあります。

≪リスティング広告で直接自社サイトに誘導≫
リスティング広告は、ユーザーが特定のキーワードで検索した際に広告を表示するため、ピンポイントでターゲットにアプローチできます。
特に、競合が少ない広告枠を狙えば、効率的に集客が可能です。
たとえば、「〇〇地域 宿泊」「温泉 〇〇市」といった、ニッチなキーワードに対して広告を出稿することで、ターゲットにダイレクトに届きます。

また、リスティング広告の利点は、広告効果の計測がしやすく、購買意欲が高い状態のユーザーにアプローチでき、投資対効果が見える点です。
広告の表示回数やクリック数、実際の予約率まで追跡できるため、効果が出やすいキーワードや地域を見つけやすく、最小限の予算で最大限の成果を狙えます。

≪実践ポイント≫
●ニッチなキーワードを狙う:競合が少ないキーワードや広告文を出すことで、効果的な集客が可能。
●広告効果の計測と改善:広告パフォーマンスを定期的に分析し、日々の進捗状況を見ながら改善を図る。
●閑散期の集客施策:リスティング広告を閑散期に集中して投下することで、予約の平準化を図る。

③有料予約システムとOTAのプロモーション機能を併用して売上最大化

≪OTA依存のリスクと自社プロモーションの必要性≫
OTAは、クーポンやポイント付与、タイムセールなどさまざまなプロモーション機能を提供しており、特に繁忙期には売上に大きく貢献します。
しかし、OTAに頼り、有料予約システムを導入していない場合、自社で販促を行う手段がなく閑散期や直前の予約の施策も限られてしまいます。

ここで役立つのが、有料予約システムとOTAの併用です。
有料予約システムを活用すれば、自社サイトでもクーポンやポイントを発行できるようになり、OTAのみに依存しない柔軟な施策が打てます。
たとえば、「予約番」では、自社独自のプロモーションを設計し、OTAでは実現しにくい割引率や特典を自社サイト経由で提供することができ、利益率を向上させ、競合と差別化することができます。

≪繁忙期・閑散期の使い分けで効果的な催促を≫
繁忙期にはOTAと自社サイト双方でプロモーションを打ち、最大限の集客を狙いましょう。
逆に閑散期や直前での予約が必要な時には、自社サイトで特別な割引や直前予約限定プランを提供するなど、柔軟な集客が可能になりユーザーとのコミュニケーションやリピート率の向上が期待できます。
これにより、OTAに頼りすぎず、自社サイトでも売上の安定化を図ることができます。

≪実践ポイント≫
●OTAと自社サイトの併用で売上最大化:繁忙期には双方でプロモーションを強化し、売上を最大化。
●独自のクーポンやポイント発行:自社サイト経由の予約促進で利益率を改善。
●閑散期対策:自社の販促機能で直前の予約促進や、閑散期の集客を柔軟に対応。

最後に:ポイントを押さえた予約増加施策

予約を増やすための改善施策を3つご紹介しましたが、最も重要なのは、ユーザー体験を向上させ、競合との差別化を図ることです。
ユーザビリティを意識し、ユーザーから見たサイトの使いやすさ滞在時間や、直帰率の結果を定期的に分析しながら改善し、どのような導線でサイトを見に来たのかを把握することも大切でしょう。
有料の予約システム導入による利便性向上リスティング広告による直接集客OTAとの併用で柔軟なプロモーション展開など、状況に応じた戦略を実施することで、着実に予約数の増加が見込めます。

まとめ

1.有料予約システムの導入:予約フローを簡潔にし、途中離脱を防ぎユーザー体験を向上。
2.リスティング広告の活用:ニッチなキーワードで競合との差別化を図る。
3.OTAと自社サイトの併用:繁忙期と閑散期に応じた柔軟なプロモーション展開。

各施策を実施し、自社サイトからの予約率アップを目指しましょう!